抽出5 分で読める2026-03-20
水で味は変わる: コーヒーと水の科学
硬水と軟水、それぞれの長所
コーヒーの 98% は水。豆を変えるより水を変える方が、味の変化は劇的なことすらあります。日本の水道水で十分な理由と、こだわるなら何を選ぶか。
カップに入ったコーヒーの 98% は水です。にもかかわらず、豆の選択ばかり議論され、水はほぼ無視されてきました。ここでは水質がどう味を変えるかを整理します。
硬度の役割
水の硬度はカルシウムとマグネシウムの量で決まります。これらのミネラルはコーヒー成分と結合し「抽出される成分」を選別する役割をしています。
- 硬度 50 ppm 以下 (軟水): 酸味と繊細さが際立つ。風味が薄く感じることも
- 硬度 50〜150 ppm (中硬水): バランスが良く、SCA 推奨水域
- 硬度 150 ppm 超 (硬水): ボディが厚いが酸味は抑えられ、苦みが強調されがち
日本の水道水で十分か
関東〜関西の水道水は硬度 60〜100 ppm 程度で、SCA 推奨範囲に収まっています。塩素臭が気になる場合は浄水器を通すだけで十分です。沖縄や一部地域は硬度が高めなので、軟水ミネラルウォーターを試す価値があります。
おすすめの市販水: いろはす (硬度 27〜85 ppm)、富士山のバナジウム天然水 (45 ppm)、エビアン (304 ppm・硬水好み向け)。
TWW・Third Wave Water
欧米のスペシャルティ業界では「Third Wave Water」というミネラル添加パウダーが流行しています。RO 水 (超軟水) に最適化されたミネラル比率で添加するもの。日本でも一部で入手可能。
実験のすすめ
同じ豆・同じレシピで、水道水・軟水・硬水の 3 種類を淹れ比べてみてください。豆を変えるよりも遥かに大きな違いに驚くはずです。
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